服を着るということ


人が服を着る(体の一部または全部を覆い隠す)のはなぜでしょうか?
理由として次のようなものがあげられるでしょう。

1.保温
2.けがなどからの防護
3.太陽光線(紫外線,赤外線など)からの防護
4.性的衝動の抑制
5.性的衝動の誘引
6.装飾・表現
7.識別・ステータス


1〜3.
人が服を着るようになった第一の理由がこれらでしょう。
服を着ることの本来的機能的理由です。

4.性的衝動の抑制
人が他の動物と一線を画して社会的秩序や規範を発達させてくると生殖行為にも秩序や計画性を伴うようになりました。
これは人が服を着るようになって普段の生活では性的な部分が隠れ目立たなくなったことも大きく影響しているでしょう。
逆に人の思考回路に「裸=>性」という短絡回路を形成してしまった面も考えられますが。

5.性的衝動の誘引
4と相反するようですが,服にも性的な部分を隠し目立たなくするものばかりでなく,セクシーランジェリー,シースルー,Tバックなどなど性的な部分を見せる強調するような服(といえないものも)もあります。
またそこまで行かない普通の服(主に女性物)でもいわゆるセクシーな服というのは一般的ですし,“寄せて上げて”などというのもあります。
また,服で隠れているからこそ想像や期待を膨らませる(主に男性?)ということもあります。
「モロ見えよりチラリズム」というやつですね。

6.装飾・表現
動物と一線を画した人はやがて文化を生み,服にも機能には直接関係のない装飾を施して楽しんだり個性を表現するようになり,さらには芸術の域にまで発展させました。

7.識別・ステータス
人間社会が複雑化し細かな役割分担や階級が生まれてくると,その役割や所属,階級を識別・象徴するための服というのも生まれました。制服,学生服,軍服などです。
またそれとは別に,国・地域によっては出身・家柄や経済状態(貧富の差)などに応じた服があったり,それ以外でもステータスシンボルとしての服というのがあります。


こうして見てくると服を着たことでいろいろと安全で便利で楽しくもなりましたが,少し見方を変えてみるといろいろ弊害も見えてきます。

1〜3では安全で快適になった反面,周りに壁を設けてしまい自然とのふれあいが失われました。

では服を着ない状態は即性的な感情を抱かせるようになってしまいました。

では逆に服によって過剰な性的感情を誘引する場合も出ています。
また,服にだまされるという状況もあります。(^^;

の装飾・表現が行きすぎて機能性無視の服や中には「服?人に被せる彫刻?」というものも現れています。
(ネクタイなんか考え出したのは誰だ!)

は多くの問題を含んでいます。
人を服装や身につけている物で判断してしまう。
こういう人・時・場合はこういう服を着なければならないという型にはめられて身動きがとれない。
例えば,夏の暑い中スーツ・ネクタイ姿でオフィスに戻ると冷房をガンガンにかけてその横でセーターに電気毛布姿の内勤社員。
また,保管場所に困る程のブランド物の服に囲まれてカード破産。
などというなんだかなな事例にあふれています。

話が横道に深入りしそうなのでこの項はこの辺で。



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